僕が子供の頃に流行ったのが「ノストラダムスの大予言」。

1999年に人類が滅びるってやつ。

五島勉氏の著作を震えながら読んだもんだ。

しかし、あれは文章の構成がうまかった。

人類の終わりが予言されている→こんな風に終わるみたい→でもその前に周辺事情を説明しましょう→で、あわせるとこういう感じで→世界が終わるみたい→でも希望があって→なんだか日本次第で予言が覆るみたい・・・

確かこういう流れで論理が展開されてたと思う。

ガーンと衝撃的なことを出しといて、根拠と結論は後回し。

なんで?なんで?なんで?って思いながら、ノストラダムスの生きてた時代背景なんか違う話を読まされて、残された言葉から、これはこういう意味なんじゃないか?きっとこうだろうって、現代の出来事と照らし合わせていく。

考えてみれば、既にある文章に所々こじつけながら後付けの説明を加えてるんですけど、これがうまいんですね。

最後の日本が救世主みたいになるんじゃないか?

というくだりは、日本人としては嬉しくなります。

サービス満点の読み物としては優れた書物でした。

でも、本気にした人たちは終末論に振り回され、投げやりになったり宗教に走ったりと、あれで日本中が振り回された事だろうと思います。

夢が見られて、それはそれでいいんだろうけど、結局はお祭りだったんでしょうね。

日本人はお祭り好きですからね。

何かのきっかけで容易に動き出すんだろうと思います。

ノストラダムスは多くの人の気持ちを破滅に向かわせたけど、高度成長やバブルは上向きの夢を見させてくれた。

夢を見させてくれる人が出てくれば、また日本は大きく延びるんじゃないかと思いました。


もう読みたくはないけどまだ手に入るんですね・・・↓