販売もそうだけど、修理とかサービスで値決めをするのはとても難しい。

営業の人はいつも頭を悩ませると思う。

売り上げは上げないといけないけど、高いとお客様は離れていく。

お客様の懐具合と経費とをはかりにかけて適正な価格を決めていく。

特に修理なんかは実際の作業に当たる人間のスキルも関係してくる。

前にも書いたけど、やったこともないような作業を8時間かけてやるのと、経験豊富なベテランが1時間で仕上げるのを時間工賃でやったらベテランの方が安くなる。

これはおかしい。

決められた工数のある作業であればいいんだけど、壊れ方は千差万別で、ボルトが一つ腐っていても取り外しに延々と時間がかかることもある。

これを上の人たちは、時間がかかったからいくらもらわないと合わないなんて営業に言うのだけれど、最初にどれぐらいなんて見積もりを出していた営業にしてみれば、こういう後出しじゃんけんでは、お客様との交渉がえらく難しい。

お客様によっては「それならやるんじゃなかった」とか、酷いものになると「詐欺だ」とか言い出す。

聞くのは営業であるので、結構つらい。

サービスではなくて商品の販売だったら自腹で補填したり売り上げを伸ばしたり涙ぐましい努力となるのだが、修理とかのサービスだと、もう直った後だったり、現場の人間の落ち度で時間が伸びたりしているのでどうにもならない。

不満を持ったお客様は黙って次から連絡して来なくなるので、当然売り上げは落ちていく。

そこをまたもや上司から

「売り上げ落ちとるやないか」

って叩かれるので、どうしようもなくなり人が辞めていく。

そうやって淘汰されていくので、薄利多売でしかも腕のいいいサービスだけが残るのであるが、これは経費のかさむ大きな会社では継続が難しいのではないかと思うのですね。

僕はやればやるほど実入りの少なくなる税制が原因だと思っているのですが、全体的にマージンがなくなっている。

バブルのころみたいにいくらでも出すし中古の部品使ってもいいからやってくれって時代はまた来ないものですかね。