かなり苦労したのがカミンズエンジンの始動不良。

それも症状が時々しか出ない。

自分が行くたびに普通にエンジンはかかるのであった。

燃圧とかエアクリーナーの詰まりとか、色々調べたり交換したりしてたんですが、この故障は本命のECMを疑うまでにかなりかかりました。

とりあえずスキャンツールHD3200を繋いでみて、セルモーターを回すと20Vまで電圧降下が。

実はECMの電源電圧を直接調べたかったのですが、スキャンツールの使い方がよく分からず、この画面はジェネレーターのベース電圧をECMが見ている画面のようです。



セルが焼けると困るので休ませながら何度かやっていると、エンジンを回すたびに通信エラーでECMが気絶状態に陥りました。

例によってGeminiに聞くと、これは下がりすぎだということでエンジンの仕様を聞きながら仮説を立てました。

Geminiによると、カミンズはECMが始動信号を出さないと燃料を噴射せず、セルが回ってもエンジンはかからないという仕様であり、始動信号を出すにはコモンレール内に適正な燃圧が出ているとECMが判断する必要があるんだけど、燃圧はセンサーで見ているので22V以下ぐらいに電圧降下すると適正な燃圧が測れないので始動信号を出さないということらしい。

となれば、大電流を必要とするセルモーターに食われてECMに電気が回ってきていない原因を突き止めたい。

ECMの電源コネクタはこれです。

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向かって左側上下に24Vが来て、右側上下からアースに戻っていく構造。

HD3200で見たように、エンジン停止時にプラス側を測定しても24V来ています。

バッテリーを外して、プラス端子からECMまでの配線の抵抗を見ると、ちょっとショック。

55Ω!

2


アース側からバッテリーまでは

3


0.01Ω。

バッテリーのプラス端子からECMのコネクタまでの間のどこかで配線が切れかけているか錆びていて抵抗ができていて十分な電流が流れていかないのが原因であるという事になります。

まあ、これはハーネスを全部剥いて調べるのも大変なんで、入口と出口をバイパスさせるのがいつもの方法なんですが、この電源は常時電源で、配膳図によると元々30Aのヒューズが噛ませてある。

ECM内部から分岐してインジェクターなどの電源にも使っている所なんで、けっこう大電流が流れる所のようです。

となると、バイパスもそれなりの配線を使わないとヤバい。

ということで、またまたGeminiに聞いたら3.5SQ以上のキャプタイヤケーブルが必要だということでした。

更に耐熱耐油が必要とのことで、かなり色々調べて、結果これにしました。

ゴムキャブタイヤケーブル 2PNCT 3.5SQ×3芯

ただ、2芯で3.5Sqのがなくて3芯にしましたが。

重機なんで結構取り回しもややこしく時間がかかりましたが、結果これで正解で、かかりも良くなり、その後トラブルも出ていない模様です。

ちなみにアイドリング時にバイパスさせた3.5SQ×2のキャプタイヤケーブルに流れている電流は800ミリアンペアくらいでした。

多分これが正常値。

今回の事例は、常時電源あるということと大電流であるという事で結構お金も気も使いましたが、やり遂げた感が凄いです。

最近はコンピューターを使用した車両ばかりなので、故障診断も修理も高度になってきました。

更にこれからはAIも含めた対応が必要になるものと思われます。

後で見つけたんですが、配線がぼろぼろでした。

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これが一因になっているのは間違いないです。

こういう状態の配線があちこちにあると思われますので、思い切って古い配線を切ってしっかりした配線をバイパスさせたのは正解でした。

建設機械は過酷な環境で動くので、結構気を使いますね。

ご苦労さまです。